目次
はじめに
どうも、かとうです。
今回はサーキットで見かけるフラッグの意味をご紹介いたします。
サーキット走行をするとき、必ず覚えないといけないものの一つにフラッグの意味がありますよね。
サーキット走行と「危険」は切っても切れない存在でありますし、いかに危険を低減して楽しむことができるかというのがモータースポーツの課題でもあります。いろいろな人がいろいろな車両で、それぞれの走り方を楽しむ中で、少しでも安全に楽しくモータースポーツをたしなむためには、「共通のルール」がとても重要になってきます。
サーキットのフラッグというのは、安全を担保するための「共通のルール」のもっともベースになるものであります。
大きなサーキットではコース上に複数のポスト(監視塔)があり、フラッグはポストから出されます。小さなサーキットの場合、ポストが存在しないためコース上の監視員が出すこともあります。
レース中と練習走行中で意味が異なったり、めったに見ないフラッグもあったり、同じフラッグであってもサーキットごとに微妙にルールが違うこともあったりします。(同じフラッグでも四輪と二輪で意味が違うこともあります。)
それでは実際にそれぞれのフラッグの意味を、よく出るフラッグ、たまに出るフラッグ、その他のフラッグに分けてご紹介いたします。
※なお、フラッグに関しては、この記事を読むだけで満足せず、かならずサーキットごとのブリーフィングや講習を受け、それぞれの意味を理解するようにしてください。
よく出るフラッグ
グリーンフラッグ(緑旗)
コースに問題がないことを知らせるフラッグです。
イエローとレッドと対応したような、信号と同じ色使いですね。
なにか問題があってイエローフラッグが出たときに、イエローフラッグ区間の終わりを伝えるためや、レッドフラッグ解除を伝えるために使われ、全開走行をしてよいという意味です。
なお、小さなサーキットでは、イエローフラッグ区画が終わったあとの解除を伝えるグリーンフラッグが省略されることがあります。
イエローフラッグ(黄旗)
コース上に危険が存在することを知らせるフラッグです。
具体的には転倒車両が発生した場合やコース内に停止している車両がいる場合に出されます。通常の走行会ではチェッカーフラッグとイエローフラッグのふたつが最も目にするフラッグといえます。
イエローフラッグは「ここからここまでがイエローフラッグ区間」というように対象区間が決められて振られるものであります。
基本的にイエローフラッグが出ている区画は、「追い越し禁止」となりますし、レコードペースを維持した全開走行はしてはいけません。
対象区間はイエローフラッグが出たポストから、次にグリーンフラッグが振られているポストまでの区画になります。グリーンフラッグが振られているポストからあとは全開走行を再開して構いません。
レッドフラッグ(赤旗)
走行中止を伝えるフラッグです。
たとえば転倒車両がコース内に残っている場合や、負傷者が動けない等で、コースマーシャルがコース上に出ているときに振られることがあります。
基本的に全ポストから同時にレッドフラッグが振られることになります。
レッドフラッグが出されたら必ずその周回でピットに戻りましょう。
レッドフラッグが振られてからピットインまではイエローフラッグ区画を走るときと同様に、基本的に追い越しはせずに、不測の事態に対応できるゆったりしたペースで走りましょう。
チェッカーフラッグ
サーキットに興味がない人でも知っているようなメジャーなフラッグであると思います。
レースの終了(ゴール)を知らせるフラッグでありますが、練習走行の場合は走行枠の終了を知らせるために使われます。
チェッカーフラッグを受けた周回でピットインするようにしましょう。
また、チェッカーフラッグを受けた周回は、基本的に追い越しはせずにゆとりを持った走りをしましょう。チェッカーフラッグを受けた後も、レコードペースで走行を続けることは危険です。
たまに出るフラッグ
ブラックフラッグ(黒旗)
レースにおいては失格を意味するフラッグです。
走行会に関しては通常レースと違って「失格」ということありませんので、ブラッグフラッグの意味は個々の走行会によって異なるルール付けがされていることがあります。たとえば「なにかしら連絡しないといけない事項があるのでいったんコースから出てください」という意味で振られることがあります。
具体的には「ヘルメットのあごひもがしまっていない」などの理由で振られることもあります。(あごひもの締め忘れは、たまにやってしまう人がいるのでご注意ください。)
ゼッケン番号と合わせて振られるので、振られた場合は直ちにピットインしてください。
オレンジボール
車両の不具合を知らせるフラッグです。
煙が出ているとか、パーツが脱落しかかっているといった車両の不具合が見られたときに振られます。
こちらもブラックフラッグと同じくゼッケン番号と合わせて振られるので振られた場合は直ちにピットインしてください。
オイルフラッグ
コース上にオイルやその他の液体がまき散らされた場合や何らかのコーストラブルがあることを伝えるフラッグです。
通常の走行会ではオイルがまき散らされたと分かった時点で即時赤旗になることが多いですが、オイルフラッグが振られたときはピットに戻るまでも細心の注意を払って走行するようにしましょう。
その他のフラッグ
ブルーフラッグ(青旗)
これは周回遅れの車両に対し、後ろから早い車両が迫っているときに、車両の追い越しを伝えるフラッグです。
通常、レースでだけ振られるフラッグであり、練習走行では振られることはありません。
周回遅れが多発する耐久レースではとくに振られるフラッグであり、鈴鹿8時間耐久ロードレースなどでは最も振られるフラッグでもあります。
個人的には、コース上に60台以上の車両がいるにもかかわらず先頭車両と周回遅れの車両を見分け、的確にブルーフラッグを振る鈴鹿のオフィシャル員の技能の高さに脱帽する思いです。
走行会特有のフラッグ
例えば、鈴鹿ツインサーキットのラパラ走行会のレインボーニコちゃんフラッグなどが該当します。
ラパラ走行会ではタイムを基準に走行枠が分けられていますが、明らかその走行枠に不適格な走りをしているライダーに対してレインボーニコちゃんフラッグが振られます。(早すぎる場合も、遅すぎる場合も。)
こうした特有のフラッグの意味は、毎回の走行会の初めに行われるブリーフィングで紹介されるので、初めて参加する走行会や、久しぶりに参加する走行会のブリーフィングには必ず参加しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
サーキットのフラッグにはここで紹介した以外にも黒白旗だったり、白旗などももあります。
しかし正直なところ、趣味でサーキットを走っていて見かけるフラッグは、チェッカーフラッグとグリーン/イエロー/レッドフラッグで99.9%を占めます。
従って、この四つだけ知っていれば困らないといえばまあ困らないんですが、急に知らないフラッグが振られてあわてることがないように、ブリーフィングには必ず出席し、しっかりとフラッグの意味を押さえておきましょう。
それではルールを守って楽しく安全にサーキット走行を楽しみましょう。