注記:電気工事士試験に関する日程やその他の情報に関しては、必ず以下の公式HPを参照してください。情報の誤りや変更に対する一切の責任を負いません。
一般財団法人 電気技術者試験センター (shiken.or.jp)
2022/8/18追記:本日合格発表があり、合格していることを確認いたしました。
目次
はじめに
どうも、かとうです。
今回はバイクとは全然関係ない、箸休め的な話です。
先日、第二種電気工事士の実技試験を受けてきたので、その振り返りをブログにアップしようかな~と思います。
(合否発表は8月だけどまず間違いなく受かっているはず。)
我ながら最小の労力で受験できたと思いますので、情報共有できたらと思います。
第二種電気工事士試験は年2回行われているようですが、私が受けたのは2022年上期試験です。
- 2022年上期試験
- 申し込み期間:3/18~4/7
- 筆記試験:5/29
- 実技試験:7/23もしくは7/24
- 2022年下期試験
- 申し込み期間:8/22~9/8
- 筆記試験:10/30
- 実技試験:12/24もしくは12/25
第二種電気工事士 筆記試験準備
電気工事士の筆記試験の勉強時間はどのくらい必要か
まず、どのくらい勉強しないといけないかという話ですが、私の場合は勉強時間は2日(合計6時間くらい)。私よりも先に電気工事士を取得していた会社の先輩は筆記の勉強は1日だったといっていたが、私は2日ないとキツイと感じました。
テキストを1から読んでマスターしていっていたら一カ月はかかると思いますが、とりあえず合格するだけなら2日でいけるという感じでした。
過去問をしっかり丸暗記するというのが合格への最短経路です。
電気工事士試験は、自動車運転免許の筆記試験と同じタイプで、多分200~300くらいの問題のストックがあってそこから50問くらいをピックアップして出題しているという印象です。(この手の試験は運転免許と同じく受験者も試験回数も多いのでいちいち新規性のある問題をつくってられないっぽいですね。)
解答だけみてわからないな、と感じるところがあったらテキスト本文をしっかり読んで理解するようにしたらいいです。
筆記試験の勉強に使用するテキスト
私が使用したテキストは以下のものです。
このテキストには過去問が200問載っているので、それを丸暗記するだけで合格できます。
本来は複線図を作成しないと解けない問題もあるのですが、本番で出される施工図が過去問とまったく一緒なので複線図を書かなくても答えが分かってしまうので、過去問を丸暗記するだけで1~2日の詰め込み勉強で合格することができます。(丸暗記で合格するのが良いか悪いか、は別の話ですが…。)
ただし、オームの法則ってなに?っていうレベルの人はもうちょっと苦戦すると思います。
私のバックグラウンドとしては、工学系の大学院を出ているので電磁気学を習った経験くらいはある、という程度です。(機械系のため電気は専攻外でした。)
第二種電気工事士 筆記試験本番
筆記試験は、とある大学のキャンパスを借りて実施されました。
筆記試験マーク試験で、なおかつ試験終了直後にネットに正解がアップされます(公式サイトに、ではないですが)。
なので、とっとと採点してしまいましょう。合格していたら実技試験に気持ちを切り替えましょう。
筆記試験が終わった後に練習材や工具キットが高騰するらしいので早めに買っておくのがいいらしいです。わたしは受験の申し込みをした時点で練習材や工具を購入しておきました。
第二種電気工事士 実技試験準備
実技試験は候補問題が公開されています。No.1~13の13種類の候補問題があって、本番ではその中から1問が出題されるという形態です。
工具
工具の一覧は以下の通りです。
電工の受験要綱で必須とされているのが★のついた工具です。
- ペンチ(★)
- ドライバ(マイナス・プラス)(★)
- スケール(★)
- ナイフ(カッターナイフ不可)(★)
- ウォーターポンププライヤー(★)
- リングスリーブ圧着端子(★)
- ワイヤストリッパー
- その他必要に応じて便利工具(ホーザンが出しているもの等)
- その他必要に応じてテープ等(ゴミ袋を机に貼ったりするのに便利)
私はドライバーとか、ナイフ、ペンチ等の一部の工具はすでに持っているので、電気工事士専門の工具として圧着工具とワイヤーストリッパーの2点のみをバラで買いました。この2点で6,500円くらいで済んだのでセットで買うより安くあがりました。
ちなみに工具袋は100均で適当なビニールバッグを買いました。
わたしの買った圧着工具とワイヤーストリッパーを紹介します。
圧着工具は以下のエビの圧着工具を購入しました。3,500円程度でした。
ホーザンの圧着工具P-738は5,900円くらいなのでこっちのほうが安いです。この安い圧着工具で性能に不満はとくにありません。
もっと安いのだとIWISS(アイウィス)のものは3,000円を切っているっぽいですが、そちらは使い勝手が悪いというレビューもあり、エビの圧着工具を選びました。
次にワイヤストリッパーはホーザンのP-958 VVFストリッパーを買いました。
文句なしで使いやすく、ほとんどの電気工事士受験者が使っていたと思います。これを選んでおけば間違いありません。
ちなみに私は「合格クリップ」とかのホーザンが用意している便利工具は使いませんでした。Amazonをみるとレビューに「試験官に使用しないようにと言われた」とか書いてあるのを見かけて、「つかっていいのだろうか」とびくびくしながら使うくらいだったら最初からなしでいいや、と考えていました。
ちなみに工具セットを買うならこんな感じで、12,000円くらいです。
工具を一からそろえる人はこれを買うと迷わなくていいと思います。
第二種電気工事士 実技試験練習資材
練習用の資材がキットになって売られているのでそれを買いましょう。1回分とか2回分とか3回分があります。これは全13問ある候補問題を何周するかで電線の数が変わります。個人的な意見としては練習キットは1回分で十分です。
また、安く済ませるにはバラで買い集めたほうが安いとは思いますが、初心者がバラで必要な電材を間違わずに買い集めるのはハードルが高いと思ったので私はキットを買いました。
候補問題として13問あるうちの5問から6問程度解けば作業スピード的には合格レベルに到達すると思います。13問を1周するころには作業スピードはもうそれ以上ほとんど上がる余地はなくなるんじゃないでしょうか。
練習キットの13問すべてを3周やらないといけない(=3回分キットを買う)というのは相当不器用だと自覚していてなおかつドライバーやペンチなどの一般的な工具すら握ったことがない、というくらいの人じゃないかなと思います。
候補問題13問を3周してたら毎日1問(大体1時間)練習しても39日かかるので、それはやりすぎと感じます。
私は1周分のキットを全部使用せずに10問練習しました。(残り3問分は、新規の施工要素がない&複線図も単純な問題だったのでパスしました)。
最初のほうは1問あたり1時間半近くかかっていましたが最後は30分で完成してたので、アベレージで1問練習するのに1時間くら使ったかな、という感じです。なので実技の練習時間は10時間です。
私は以下のキットを使いました。複線図と完成図の載ったブックレットがついているので、このキットがあれば別途実技のテキストを買う必要がないと感じました。ただ、細かいところは分からないと思うので、詳細な作業はホーザンのyoutube動画とかで確認するとよいと思います。
第二種電気工事士 実技試験練習方法
上記に貼った練習材のキットには候補問題と複線図および完成図が載ったハンドブックがついているので、実技試験用に別途テキストを買う必要はありませんでした。
複線図の書き方はコツがありますが、以下の手順だけ覚えてしまえばOKです。
- 接地線(白)をスイッチ以外につなぐ
- 非接地線(黒)をスイッチとコンセントにつなぐ
- スイッチと、対応する器具をつなぐ
パイロットランプとかはどうするの?という話もあるんですが、それは「常時点灯だったらコンセントと同じだな」等、上記の応用でなんとかなります。
そのほかはリングスリーブと圧着マークの選択の仕方は以下の法則で暗記しました。
- 1.6mmの心線は1ポイント、2.0mmの心線は2ポイントとして圧着する心線の合計ポイントを求める
- 合計2ポイント:リングスリーブ小でマークは〇
- 合計3~4ポイント:リングスリーブ小でマークは小
- 合計5ポイント以上:リングスリーブ中
あとはホーザンの動画を見ながら、ホーザンのお姉さんと一緒に作業したらOK。
ホーザンの動画は時間も表示されてリアルタイムアタック状態で練習できるので、非常に役に立ちます。
そのほか、欠陥になる事例も抜け漏れなく覚えておきましょう。
どの器具につなぐときに、どれだけの長さで被覆を剥くかは10問くらい練習したら自然に覚えました。
練習は実技試験の2週間前から1日1問解くペースでやればちょうど試験前日に一周終わります。あんまり早くスタートしすぎると忘れるし、分量的にも一日1問で1時間前後の練習量になるので、2週間前からの練習開始がちょうどいいんじゃないかなとおもいます。一日2問とかでもいいですが、手が痛くなったりします。
簡単そうなのから始めて一週間くらい前になったタイミングで難しそうなのを手に付けるのがおすすめです。(一発目に難しいのをやってしまうと試験本番までに忘れますし、逆に試験前日とかに難しいのをやろうとすると何かの用事で出来なかったりするとまずいためです。)
3路スイッチ・4路スイッチ等の入っている問題は難しい部類と思いますので、直前に解いて覚えるか、直前に見直すのが良いと思います。
第二種電気工事士 実技試験本番
実技試験の会場は商工会系の展示場でした。
筆記試験と同じように小さな部屋に50人くらいごと分かれてやるのかな?と思っていたら、だだっぴろい展示場に長机がずらーっと並べられていて、大体1000人くらいが一斉に受ける形式でちょっと圧倒されました。
受験生は99%が男性で、おっさんが多いですね。なぜかすごいきれいなお姉さんもひとりだけ受験していた。謎。
試験時間は40分だけど、大体5分で複線図を書き上げて25分で施工。
残り10分は結線の間違いや欠陥がないかの確認といった感じでした。
第二種電気工事士受験にかかったお金と時間
勉強時間と練習時間は、筆記の勉強時間6時間と実技の練習時間10時間の合計16時間でした。
かかった費用は以下の通り
- 受験料9,800円
- 筆記試験テキスト2,000円
- 工具6,500円
- 練習資材15,000円
以上、合計33,300円でした。
私の場合、工具はもともとあったやつを活用したから安く抑えられましたが、そうでない人は工具セットが12,000円くらいなので多分合計4万円弱くらいかかる計算になるかと。
また、このほかにも、免状交付申請の際にさらに5,300円かかります。結構お金のかかる資格だなあ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
私はできる限り時間も費用もかけないで受験に臨みましたが、不安がある方やオームの法則等も知らないという方は筆記試験はもうちょっと早めに手をつけてもいいかと思います。
ちなみに「申し込んだけど、勉強する時間がとれなかったから今回は受験を見送ろう」と直前であきらめるのは絶対にやめましょう。過去問丸暗記の一夜漬けでもけっこうなんとかなるものです。受けなかったときの合格可能性はゼロです。勉強時間があまりとれていなかったとしても、直前まで過去問の回答を丸暗記しながらかならず受験しに行きましょう。
電気工事士自体は筆記で7割、実技で7割程度は受かる試験のようです。(トータル合格率は5割くらい?)
なので試験として簡単な部類です。
個人的所感としてはひたすら筆記の勉強をするだけでなく、手を動かす実技があるというのはとっても面白い試験でした。
この資格をもっているとDIYで出来る範囲も広がりますので、みなさんもぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。