目次
はじめに
どうも、かとうです。
みなさん、今年の4月からバイクの高速料金に関して定率割引プランが開始されることはご存知でしょうか。
今回は定率割引プランの詳細のご紹介とそれに対する個人的な感想を書いていきたいと思います。
バイク乗りにとって、ロングツーリングで高速を利用する機会も多いですよね。今後再開されるであるGo To Travelキャンペーンと合わせて、お得にバイク旅を楽しみたいですね。
定率割引の概要
定率割引プランの概要は以下の通りです。
対象車両 | ETC及びETC2.0を搭載した二輪車 |
対象期間 | 4月~11月の土曜日、日曜日、祝日 |
対象道路 | NEXCO3社が管理する高速道路 |
申し込み方法 | 事前にインターネットで利用日を指定して申込 |
割引率 | 100kmを超える走行を対象に37.5% |
開始時期 | 令和4年4月より開始予定 |
(報道発表資料:土日・祝日に高速道路を利用するETC搭載の二輪車を対象として定率割引を実施する方針を取りまとめました – 国土交通省 (mlit.go.jp))
高速料金が半額に!という情報もあったりしますが、国土交通省の発表は37.5%の割引となっていますね。
これはすでに二輪車は普通自動車に比べ20%割引された料金(軽自動車と同額)になっているので、この現在の料金から-37.5%割引をおこなうと、普通自動車に比べてちょうど半額になることを意味しています。
気になるのは来年もあるのか?ですが、国土交通省の発表資料を見る限り、対象期間の欄に「令和4年」の表記がなく、月だけとなっております。また、別途開始時期の欄が設けられ、そこに「令和4年」と表記されています。
ここから読み取れるのは、国土交通省としては来年以降の4月~11月も実施する可能性があるという含みを持たせた表記としているのではないでしょうか。
申し込みの方法
申し込みはNEXCO中日本の速旅から行います。
速旅への登録が必要です。
旅行・ドライブ | 速旅(はやたび)ドライブプラン【高速道路割引・定額乗り放題】‐NEXCO中日本 (c-nexco.co.jp)
このプランに関して、乗るタイミングか降りるタイミング、どちらか一方でも対象の期間(4月~11月の土曜日、日曜日、祝日)にかぶっていれば適用されます。
例えば金曜日の夜出発して、日付をまたいで土曜日の早朝に高速を降りる、というようなパターンでも適用されます。
また、当日の利用直前の申し込みでも問題ありません。
対象となる区間の確認方法
専用サイトが作成されています。速旅内にもリンクが張られていますが、こちらのサイトに乗るIC、降りるICと経由地がある場合は経由地を入れることで適用されるかどうかが確認できます。
ギリギリ距離が足りずに適用されないようなことがあると悲しいですし、首都高など一部では対象外となる区画がありますので、必ず事前に確認するようにしましょう。GoogleMapで100kmあるかどうか確認するのではなく、こちらの専用サイトでの確認が間違いありません。
二輪車定率割引 距離・料金検索 (w-nexco.co.jp)
定率割引プランについて思うこと
私としては事前申請が必要なことと、距離の制限があることに大いに不満があります。
よしんば、距離の制限があることに関しては通勤を割引プランの対象外にして、観光を振興させることに使いたいというのは理解できますが、事前申請は不要(適用されるケースは自動で割引)にしていただきたかった。
また、今回期間限定の申し込み必要なプランとして実現したということは、NEXCOとしては恒久的に値下げすることで永続的に減収してしまうリスクは取りたくなく、あくまでも期間限定(経営に悪影響がありそうだったらやめればいい)のプランにしたいということなんでしょうね。
現在の二輪車の高速料金について思うこと
ここからは、定率割り引きプランに限らず、現在の二輪の高速料金について思うところを書いていこうと思います。
現在の定率割引プランを使用しない二輪車の料金は軽自動車と同じで、普通車の8割の金額ですね。
これに関しては、私個人はまったく妥当性がないと考えており、値下げしてほしいと思っています。
全国オートバイ協同組合連合会などの団体が熱心にロビー活動を行った成果として今回のような定率割引プランが出てきていますが、今後はより一歩進んだ恒久的に半額になるような制度の設定を望みたいです。
高速料金の車種区分の決め方
私が二輪の現在の高速料金に妥当性がないと考える理由が、以下の高速料金の車種区分の決め方にあります。
- 「車両が道路を占める度合い」に応じてご負担いただく「占有者負担」の考え方
- 「高速道路を利用することにより受ける利益の度合い」に応じてご負担いただく「受益者負担」の考え方
- 「道路の建設及び管理に係る費用に影響を与える度合い」に応じてご負担いただく「原因者負担」の考え方
出典:道路:道の相談室:高速道路・ETC – 国土交通省 (mlit.go.jp)
まず私的意見としては、「占有者負担」と「受益者負担」に関しては、軽自動車と二輪車で違いがないといわれても、まったく異存ありません。
二輪車だったら車間を詰めていいなんて理屈はありませんし、軽自動車と二輪車の車体長の差が占める専有面積の違いなど誤差程度です。
例えば100km/h走行時の適正車間距離を約100mとすると、普通車と二輪車の車体長の差が2mとしても、専有面積としては2%しか変わらないことになります。また、幅に関しても車体の幅が細いとはいえ、一車線を丸々専有することに変わりはありません。
一方で「原因者負担」に関しては二輪車の車重(乗車員含め300kg程度)は一般に軽自動車(乗車員を含め1,000kg以上)と比べ3割程度といえ、大幅に道路への負担は小さいと言えます。
にもかかわらず、高速料金が同額であることに妥当な説明があるとは思えません。
二輪車と軽自動車が同額である理由
また、別の視点として二輪車と軽自動車が同額とされている理由を読み解くことから、二輪の料金の妥当性を考えてみます。
以下は国土交通省の説明の引用となります。
- 走行時に軽自動車と同様に一車線を必要とし、交通安全上必要な車間距離を確保して走行する必要があること
- 法定の最高速度は他の車種と同様に100kmであること
- 照明、標識等に要する費用や道路巡回費用等に関して他の車種と同様の負担を行うべきものであること
出典:道路:道の相談室:高速道路・ETC – 国土交通省 (mlit.go.jp)
国土交通省は「これらの項目が軽自動車と二輪車で同等であるから」ということを同額である理由としています。
しかしこれらの項目に関して二輪と軽自動車が同じだというのであれば、当然軽自動車と普通自動車もこれらの項目に関しては同じではありませんか?
軽自動車と二輪の道路専有面積が同じだったら、軽自動車と普通自動車の道路専有面積も同じではないでしょうか?
なぜ軽自動車と普通自動車は同額でないのか、妥当な説明がされているとは思えません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
私はもっと利用者の視点に立った料金設定や制度にしてもらいたく、批判的な意見も書きました。
今回のようなプランが実施されるときは、アンケートも同時実施されたりします。そういったアンケートでのみなさんのそれぞれの忌憚なき意見が未来のより良い制度につながっていくと思います。
まあ文句をいいつつも、定率割引プランはありがたく使わせてもらいます。
皆さんもお得にバイクライフを楽しみましょう。