鈴鹿8時間耐久ロードレースの見方-その1(耐久レースってなに?)-

チケットを持った男の子のイラスト

はじめに

どうも、かとうです。

今日は日本最大のバイクレースイベントである鈴鹿8時間耐久ロードの楽しみ方をご紹介します。

耐久ロードレースってなに?

ロードレース(バイクで舗装されたサーキットを走って行われるレース)には大きくわけて二つの種類があります。

  • スプリントレース
  • 耐久レース

スプリントレースは周回数を決めて、その周回をもっともはやく完了させたライダーが優勝という、比較的短時間で勝敗がつくレースです。大抵が30分から、長くても2時間以内のレースとなります。レース中の給油も、通常はありません。

一方、耐久レースは決められた時間のなかで最も周回数を稼いだチームが優勝というレースです。長時間の耐久レースではライダーが複数人で、交代しながら走ることもあり、給油やタイヤ交換なども行われます。転倒してバイクが破損しても、時間内に修復して再スタートするような光景も見られ、チームの総合力が問われます。

鈴鹿8耐では多くのチームが3人のライダーで交代しながら走ることになります。


ルマン式スタート

耐久レースである鈴鹿8耐はルマン式スタートでも有名です。

ルマン式スタートはルマン24時間耐久レースで採用されたことが名前の由来となっています。

ルマン式スタートの特徴は、最初からバイクにまたがった状態でスタートするのではなく、コースを挟んでバイクと反対側にライダーが整列し、スタートと同時にコースをライダーが走って横断してまたがり、エンジン始動させて走り出すというスタート方法です。

なぜこのようなスタートを採用しているかというと、耐久レースはもともとの目的を「ライダーの速さを競う」ということよりも「車の出来(耐久性)を評価する」ことに主眼を置いてはじめられたという歴史に由来しています。というのも、車両への乗り込みやすさや、エンジンの始動性も評価の対象含めることができるスタート形式であると考えられていたました。

鈴鹿8耐でも予選1位だった車両がエンジン始動がワンテンポ遅れたせいでホールショット(第1コーナーにトップで飛び込むこと)を逃す光景を見ることがよくあります。

ちなみに、もともと車のレースで採用されたルマン式スタートですが、シートベルトをしっかりと着用せずにスタートするドライバーが出たため、現在では車のレースではルマン式は使用されなくなっています。

また、GTカーのレースでよくみられる、走りながらスタートするローリングスタートは、二輪のロードレースは見ることがありません。


いつ開催されているの?

鈴鹿8耐は通常毎年7月最終週の木曜日から日曜日に開催され、日曜日が決勝となります。

猛烈に暑い時期の開催です。

過去の8耐決勝開催時の最高気温は以下の通りです。(データは鈴鹿レースのすぐ隣の亀山市のものになります)

  • 2019年7月28日 31.9℃
  • 2018年7月29日 28.4℃
  • 2017年7月30日 27.5℃
  • 2016年7月31日 35.2℃
  • 2015年7月26日 36.1℃
  • 2014年7月27日 30.8℃
  • 2013年7月28日 34.7℃
  • 2012年7月29日 34.6℃
  • 2011年7月31日 30.0℃
  • 2010年7月25日 36.2℃

出典:気象庁|過去の気象データ検索 (jma.go.jp)

気温の高い年は35℃を超える炎天下の中レースを見ることになります。

この暑さがバイクの耐久性を問うだけでなく、ライダーの忍耐力・体力をじりじりと奪います。

そして鈴鹿8耐が「見るほうも耐久」と言われる所以もこの暑さによるものです。私かとうは、500mLペットボトルを1日で12本あけた年もありました…。

ちなみに「熱中症予防のための運動指標」としては気温35℃を超えると原則運動は中止とされます。この暑さのなかで通気性も悪い分厚いレーシングスーツを着込んで体を大きく動かしてバイクを振り回すライダーには本当に頭が下がります。

※2020年、2021年はコロナウイルスの影響で秋開催に延期後、最終的に中止になりました。

その2に続きます。